「等カロリーの糖質制限食vsバランス食」ダイエット効果に差はあるのか?
投稿日:2018.12.20.
糖質制限って本当に効果があるの?
書籍や医師が糖質制限ダイエットを推奨していることから、一般にも糖質制限ダイエットが受け入れられつつあります。糖質制限を支持する人たち[1]は、以下のように主張しています。
- 糖質制限はバランス食と比べて効果的に減量できる
- 糖質制限は心血管の健康を改善する
- 糖質制限は糖尿病を予防または治療する
これは本当なのでしょうか? これに関して「糖質制限食 vs バランス食」を比べた研究がありますので確認してみましょう。
糖質制限食 vs バランス食
「糖質制限食 vs バランス食、同じカロリー量を摂取したときどうなるか?[2]」を調べたメタ分析があります。この実験では、例えば以下のような感じで比較しているわけです。
- 糖質制限食を1,800kcal摂取するグループ
- バランス食を1,800kcal摂取するグループ
糖質制限ダイエットは「肥満の原因はインシュリンだ」と主張していて、この説が正しければ等カロリー食であっても痩せるはずなんですね。
しかしながら結果は違っていて、
最大で2年に渡って肥満の成人を追跡調査した結果、糖尿病の有無に関わらず糖質制限食とバランス食(等カロリー)には心疾患の発症率、および体重減少の効果においてほとんど差が確認できなかった。
という結果でした。すなわち、糖質の量は体重減少とは関係ないということです。補足しておくと、スーパー糖質制限でも体重減少効果は変わらないという結果が出ているんですね。
確かに、「糖質制限ダイエットで痩せたよ」という研究もあるのですが、そもそもカロリー摂取量が考慮されていないことも多く、上で紹介したメタ分析の研究の方に軍配が上がる印象です。
どうして糖質制限で体重が減るの?
それならどうして糖質制限ダイエットは体重が減るのか疑問に思いますよね。それは、おそらく以下のような流れだと思われます。
- 糖質制限食にすることによって、結果的に高たんぱく質食になる
- 高たんぱく質食は自然に食欲を下げる
- 食欲が下がることによって摂取カロリーが減る
- 摂取カロリーが減ることによって体重が減少する
このように考えると、糖質制限ダイエットは高たんぱく質ダイエットと言っても良いのかもしれません。
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