パターンを分類して記憶する勉強法は有効か?

パターン分類は効果的か?
チェスや囲碁、将棋などの名人は、駒をどう動かせば良いかが「見える」といいます。これは比喩的にではなく、実際に次の一手が見えてくるのだそう。そして、科学の研究によれば、この「次の一手を見ること」と「数学が得意なこと」は同じ能力によるものだということが分かっています。というと、名人はもともと記憶力が良いんだから、比べられてもなぁ、と思われるかもしれません。でも安心してください。
チェスの盤面記憶に関する研究[1]がありまして、
- ゲーム中のチェス盤面の場合、上級者ほど多くの駒数を覚えていた
- ランダムに駒を配置したチェス盤面の場合、上級者でもほとんど覚えられなかった
という結果が出ているのです。
つまり、名人であっても記憶力がずば抜けて高いということではなさそうです。では、この差は何なのでしょうか。この答えは「パターン記憶によるもの」と言われています。
パターン学習は数学に有効だった
「パターン学習をすると数学の点数は良くなるのか?[2]」を調べた研究があります。この実験では、学生を以下のグループに分けました。
- 通常学習グループ:一般的な参考書の問題を解く練習をしてもらう。
- パターン学習グループ:コンピュータ上でグラフや数式、文章がランダムに表示され、できるだけ早く正しいペアを選択する練習をしてもらう。
図1が学習前後に行われた試験の結果です。
[図1] 学習前後のテスト結果
何れの勉強法においても学習後のテストの成績は向上しました。しかし、注目して欲しいのは、通常学習と比べてパターン学習をした方が点数の伸びが大きいということです。また、問題を解くスピードも速くなっていました。
研究者曰く、
パターン学習は、構造間の関係性や表現の違いの理解に貢献する。
とのことです。すなわち、パターンを記憶することによって根本的な差を見出すことができるといえそうです。これが「チェスや囲碁、将棋などの名人」と「数学が得意な人」に共通していることといえそうです。
パターン学習の効果
「チェスや囲碁、将棋などの名人」や「数学が得意な人」は、パターンを記憶しているということが分かりました。そしてパターンを記憶するには、正解に関する情報を多くの候補から素早く取り出す練習をする方法が使えそうです。数学に限らず、パターンがあるものは沢山ありますので、必要に応じてパターン学習を取り入れるようにしましょう。
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