ビタミンEサプリメントは効果がない。むしろ心疾患や死亡率を少し高める
ビタミンEの効果
ビタミンEは抗酸化物質としての働きがあります。抗酸化物質は、正常な細胞を攻撃してしまうフリーラジカルを分解することで、アンチエイジング効果を発揮します。このため、ビタミンEサプリメントもアンチエイジング効果や血液サラサラ効果を謳っているようです。
ビタミンEサプリメントを摂取することで、本当にこのような効果が見込めるのでしょうか? 実際には、これらの効果は見込めず、むしろ心疾患の発症率や死亡率を少し増加させてしまうデメリットがあることが分かっています。
ビタミンEサプリメントの効果
まず、ビタミンEサプリメントの効果を検証した研究結果は以下の通りでした。
つまり、ビタミンEサプリメントを摂取してもメリットは見込めず、逆にデメリットが増えるという結果でした。他にも「効果がなかった」という報告など、全体的に微妙な結果が多い印象です。
次に、ビタミンEの抗酸化作用、すなわちアンチエイジング効果について検証した研究を見てみましょう。結果は以下の通りでした。
どちらも「体内の酸化レベルが減少した」という結果なのですが、それには条件がありました。すなわち、一般的な体型の人ではなく、肥満の人など普段から酸化レベルが高い場合にのみ効果が見込めるようなのです。
一般的な体型の人が抗酸化作用を期待してビタミンEサプリメントを摂取するのは意味がなさそう。
最後に、ビタミンEで血液がサラサラになるのか確認してみました。血液に関しては「効果がある」と主張する論文が多数ある一方で、「効果がない」と主張する論文も多数ありました。おそらく、ビタミンEとは別のところに要因がありそうです。
ビタミンEサプリメントは買う価値なし
ビタミンEサプリメントの実験では、どの項目を見ても目立って良い効果は見込めないようです。そもそもビタミンEの推奨量は15mg/日なので、食生活に偏りがなければ通常の食事で十分補える量です。このため、わざわざリスクを冒してまでビタミンEサプリメントを買う意味はないでしょう。
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